『ジャッジ・ドレッド』へー、銃で撃たれたときの人の身体ってこんな風になるんだー

2月21日、木曜日、八条にて。イギリスのコミックを映画化。3Dで鑑賞しました。すごくおもしろかったです!核戦争後の未来、8億人の暮らす荒廃した都市=メガシティ、秩序と市民を守るのは陪審員と判事と執行人を兼ねた組織のジャッジ、という状況説明をオープン3分で手際よく済ましてからの、かましとばかりにドドンと飛び出すタイトル『DREAD』!いきなりピーンとたってしまいました(親指が)。かっこいいー!!!

ジャッジのユニフォームやバイクのデザインなども、洗練され過ぎず、ごちゃごちゃし過ぎずの自分好みのバランスで、まず世界観で一気にもってかれました。ガジェットやディティールにフェティッシュにはまれるどうかかって、SF映画においては大事な要素ですね。さらに、メガシティで暮らす人々の命が極めて軽く描かれていることも、大変おかしみがありまして、少年期のマイベストムービーがシュワちゃんの『バトルランナー』であった人間にとって、20年ぶりに同じ興奮を味わうことができました。こんな未来になってほしい、夢のディストピア像!

また、感覚をゆっくりさせるドラッグ、スローモーをキメたときを疑似体験させてくれる描写(お風呂に入ったとき、浮かび上がった水滴がキラキラと宙に浮いたままになる)や、なかなかにえげつない人体破壊描写(体の皮を剥いだ後に高層ビルから地上へ突き落とされる)など、映像面で目を惹きつけられる箇所は多いのもよかったです。特に、銃で撃たれたスローモーのジャンキーの身体がゆっくりと傷ついていくのには目を見張った。まず筋肉が波打って、次に黒い穴が空き、最後に傷口がグシャッと開いて一気に血が噴出という様子を、超スローモーションでとらえた映像には、「せっかく来てくれはったお客様になんてことないお食事なんぞお出ししませんでー。どや!どや!」という作り手の気概を感じました。

顔出しNGかというくらいにマスクでがんばった主役ドレッド役のカール・アーバンに、金髪ショーカットがむちゃくちゃ可愛かった新米ジャッジ・アンダーソン役のオリヴィア・サールビーと、主演二人のはまりっぷりも素晴らしかったので、ぜひ同じスタッフ/キャストで続編もあってほしいです。次作では個性的なヴィランを各種揃えて、さらに『バトルランナー』濃度が高くなることも勝手に期待しています。